ウサギ精子の凍結保存最適化:トリスベース希釈液における異なる凍結保護剤の使用
Wael A Khalil1, Sara F Fouda2, Ibrahim T El-Ratel3
1Department of Animal Production, Faculty of Agriculture, Mansoura University, Mansoura, Egypt.
Frontiers in veterinary science
|February 23, 2026
まとめ
本研究では、ジメチルスルホキシド(DMSO)凍結保護剤溶液にトレハロースまたはスクロースを添加すると、解凍後のウサギ精子の品質が著しく向上することが明らかになった。これらの凍結保護剤は、精子の運動性、生存性、受精能を向上させ、酸化ストレスを軽減した。
科学分野:
- 生殖生物学
- 凍結保存科学
- 動物科学
背景:
- 精子の凍結保存は、ウサギの人工授精および遺伝子保存にとって重要です。
- 凍結保護希釈液の最適化は、凍結融解後の精子の生存性と機能を維持するために不可欠です。
- ジメチルスルホキシド (DMSO) およびグリセロール (GL) は一般的な凍結保護剤ですが、添加剤によってその有効性を向上させることができます。
研究 の 目的:
- トリスベース希釈液における異なる凍結保護剤の組み合わせ(DMSO、グリセロール、トレハロース、スクロース)が、解凍後のウサギ精子の品質に与える影響を評価すること。
- これらの処理が精子の抗酸化状態、アクロソームの完全性、アポトーシス、および精液の微生物叢に与える影響を評価すること。
- 凍結保存されたウサギ精子のin vivo受精能を決定すること。
主な方法:
- ウサギ精液を、5つの異なる処理(4% DMSO (DM4)、4% DMSO + 50 mM トレハロース (DMTR)、4% DMSO + 50 mM スクロース (DMSU)、4% グリセロール (GL4)、または2% DMSO + 2% グリセロール (DMGL2))を含むトリスベース希釈液を用いて凍結保存しました。
- 凍結融解後の精子の品質を、運動性、生存性、膜完全性、アクロソームの状態、およびアポトーシスについて評価しました。
- 抗酸化能 (TAC)、マロンジアルデヒド (MDA)、活性酸素種 (ROS)、および一酸化窒素レベルを測定しました。
- 精液の微生物叢およびin vivo受精能試験を実施しました。
主要な成果:
- 4% DMSO (DM4) 群は、優れた前進運動性、生存性、膜完全性を示しました。
- 精子の運動パラメータは、グリセロール群と比較して、すべてのDMSO処理群で有意に良好でした。
- トレハロース (DMTR) またはスクロース (DMSU) による処理は、アクロソームが完全な生精子の数を有意に増加させ、アクロソームの剥離を減少させました。
- DMTR群は、最も高い総抗酸化能 (TAC) と最も低い酸化ストレスマーカー (MDA, ROS) を示しました。
- DMSU処理は、in vivoで最も高い受胎率をもたらしました。
- 細菌数はDMSU群で最も少なかったです。
結論:
- トリスベース希釈液に4% DMSOと50 mMトレハロースまたは50 mMスクロースを組み合わせることで、ウサギ精子の凍結耐性が著しく向上します。
- これらの最適化された製剤は、凍結融解後の精子の運動性、アクロソームの完全性を維持し、アポトーシスを減少し、酸化ストレスを軽減します。
- DMSOと二糖類の相乗作用は、ウサギ精子の凍結保存成績を向上させる有望な戦略を提供します。


